仕様と施工

シート防水工法の仕様

一般社団法人 日本建築学会「JASS8 防水工事」標準仕様 2022

合成高分子系シート張付け防水工事


a.防水層の種別

合成高分子系シート防水層の種別は、表1.3.1~表1.3.5に示すとおりとする。なお、表中の[ ]内の数値は使用量の標準を示す。脱気装置を設置する場合は、その位置、種類および個数は特記による。

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表1.3.1 加硫ゴム系シート防水工法・接着仕様(S-RF)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
平場(ALC下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 プライマー塗り
[0.2kg/m2
プライマー塗り
[0.3kg/m2
プライマー塗り
[0.2kg/m2
工程-2 接着剤塗り
下地面・シート面
[0.40kg/m2
ALCパネル短辺接合部に
絶縁用テープ張付け
(幅50mm程度)
接着剤塗り
下地面・シート面
[0.40kg/m2
工程-3 加硫ゴム系シート
厚さ1.2mm張付け
接着剤塗り
下地面・シート面
シート面[0.40kg/m2
加硫ゴム系シート
厚さ1.2mm張付け
工程-4 加硫ゴム系シート
厚さ1.2mm張付け
 
保護層・仕上げ層 仕上塗料 仕上塗料 仕上塗料
工程-1 仕上塗料塗り 仕上塗料塗り 仕上塗料塗り

[ RC:現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材またはALCパネルとする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。接合部には絶縁処理または増張りを施す。その方法は特記による。
(2)
平場のプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部には日地処理を施す。その方法は特記による。
(3)
使用するシートの種別は均質シートとする。複合シート(一般複合タイプ)とする場合は,厚さ1.5mmのものとする。
(4)
シートの張付けに先立ち,出隅角(立上りの出隅の下端)および入隅角(立上り入隅の下端)には非加硫ゴム系シートを張り付ける。
(5)
接着剤は下地側およびシート側の両面にそれぞれ塗布する特記により,裏面にあらかじめ粘着層を積層または接着剤を塗布したシートを使用する場合は,接着剤は下地側のみに塗布し,シート面には塗布しない。接着剤の使用量は,防水材製造所の指定による。
(6)
防水層立上りの末端は,押え金物で固定し,シール材を用いて処理する。
(7)
仕上塗料の種類,色および塗布量の指定は,特記による。
(8)
表面に着色層を設けた加硫ゴム系シートを使用する場合は,特記による。その場合の仕上げ層は省略できる。
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表1.3.2 加硫ゴム系シート防水工法・断熱接着仕様(S-RFT)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
平場(ALC下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 プライマー塗り
[0.2kg/m2
プライマー塗り
[0.3 kg/m2
プライマー塗り
[0.2kg/m2
工程-2 接着剤塗り
下地面・断熱材面
[0.40kg/m2
接着剤塗り
下地面・断熱材面
[0.40kg/m2
接着剤塗り
下地面・シート面
[0.40kg/m2
工程-3 非加硫ゴム系シート
張付け(立上り際)
非加硫ゴム系シート
張付け(立上り際)
加硫ゴム系シート
厚さ1.2mm張付け
工程-4 断熱材張付け 断熱材張付け
工程-5 接着剤塗り
断熱材面・シート面
[0.40kg/m2
接着剤塗り
断熱材面・シート面
[0.40kg/m2
工程-6 加硫ゴム系シート
厚さ1.2mm張付け
加硫ゴム系シート
厚さ1.2mm張付け
 
保護層・仕上げ層 仕上塗料 仕上塗料 仕上塗料
工程-1 仕上塗料塗り 仕上塗料塗り 仕上塗料塗り

[ RC:現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材またはALCパネルとする場合はスラブと一体となる構造形式のものとする。接合部には絶縁処理または増張りを施す。その方法は,特記による。
(2)
平場における工程ー3のテープ状シール材の張付け幅は100mm程度とする。
(3)
断熱材の材質はポリエチレンフォームとし,その厚さは特記による。張付け方法は,防水材製造所の指定による。
(4)
使用するシートの種別は均質シートとする。複合シート(一般複合タイプ)とする場合は,厚さ1.5mmのものとする。
(5)
シートの張付けに先立ち,出隅角(立上りの出隅の下端)および入隅角(立上りの入隅の下端)には非加硫ゴム系シートを張り付ける。
(6)
接着剤は,下地側および断熱材側の両面,断熱材側およびシート側の両面,ならびに立上りの下地側およびシート側の両面に塗布する。特記により,裏面にあらかじめ粘着層を積層または接着剤を塗布したシートを使用する場合は,接着剤は下地側のみに塗布し,シート面には塗布しない。接着剤の使用絋は,防水材製造所の指定による。
(7)
防水層立上りの末端は,押え金物で固定し,シール材を用いて処理する。
(8)
仕上塗料の種類,色および塗布量の指定は,特記による。
(9)
表面に着色層を設けた加硫ゴム系シートを使用する場合は,特記による。その場合の仕上げ層はなしとする。
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表1.3.3 塩化ビニル樹脂系シート防水工法・接着仕様(S-PF)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
平場(ALC下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 接着剤塗り
下地面・シート面
シート面[0.4kg/m2
プライマー塗り
[0.3kg/m2
接着剤塗り
下地面・シート面
シート面[0.4kg/m2
工程-2 塩化ビニル樹脂系
シート厚さ1.5mm張付け
ALCパネル短辺接合部に
絶縁用テープ張付け
(幅50mm程度)
塩化ビニル樹脂系
シート厚さ1.5mm張付け
工程-3 接着剤塗り
下地面・シート面
シート面[0.4kg/m2
工程-4 塩化ビニル樹脂系
シート厚さ1.5mm張付け
 
保護層・仕上げ層 な し な し な し
工程-1

[RC:現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材、 ALC:ALCパネル]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材またはALCパネルとする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。接合部には絶縁処理または増張りを施す。その方法は特記による。
(2)
平場のプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部には目地処理を行う。その方法は特記による。
(3)
使用するシートの種別は、均質または複合シートとする。種類の指定は特記による。
(4)
接着剤は合成ゴム系、エポキシ樹脂系およびポリウレタン系とする。平場にエポキシ樹脂系の接着剤を用いる場合、その使用量は下地面のみに0.4kg/m2ポリウレタン系の接着剤を用いる場合、その使用量は下地面のみに0.35kg/m2とする。
(5)
シート施工後、出隅角(立上り出隅の下端)および入隅角(宣上り入隅の下端)には成形役物を張り付け、その端部は液状シール材を用いて処理する。
(6)
防水層立上りの末端は、押え金物で固定し、シール材を用いて処理する。
(7)
合成ゴム系接着剤は下地側およびシート側の両面に、エポキシ樹脂系接着剤およびポリウレタン系接着剤は下地面のみに塗布する。接着剤の使用量は、防水材製造所の指定による。
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表1.3.4 塩化ビニル樹脂系シート防水工法・断熱接着仕様(S-PFT)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
平場(ALC下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 接着剤塗り
下地面・断熱材面
[0.4kg/m2
プライマー塗り
[0.3kg/m2
接着剤塗り
下地面・シート面
[0.4kg/m2
工程-2 断熱材張付け 接着剤塗り
下地面・断熱材面
[0.4kg/m2
塩化ビニル樹脂系
シート厚さ1.5mm張付け
工程-3 断熱材の固定金具による
固定(立上り際)
断熱材張付け
工程-4 接着剤塗り
断熱材面・シート面
[0.4kg/m2
断熱材の固定金具による
固定(立上り際)
工程-5 塩化ビニル樹脂系
シート厚さ1.5mm張付け
接着剤塗り
断熱材面・シート面
[0.4kg/m2
工程-6 塩化ビニル樹脂系
シート厚さ1.5mm張付け
 
保護層・仕上げ層 な し な し な し
工程-1

[RC :現場打ち鉄筋コンクリート、PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材、ALC : ALCパネル]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材またはALCパネルとする場合は、スラプと一体となる溝造形式のものとする。接合部には絶縁処理または増張りを施す。その方法は特記による。
(2)
断熱材の材質はポリエチレンフォームとし、その厚さは特記による。張付け方法は、防水材製造所の指定による。
(3)
使用するシートの種別は、均質または複合シートとする。種類の指定は、特記による。
(4)
接着剤は合成ゴム系とする。
(5)
合成ゴム系接着剤は、下地側および断熱材側の両面、断熱材側およびシート側の両面、立上りの下地側およびシート側の両面に塗布する。特記により、両面に接着処理された断熱材を使用する場合は、断熱材側には接着剤を塗布しない。接着剤の使用量は、防水材製造所の指定による。
(6)
シート施工後、出隅角(立上り出隅の下端)および入隅角(立上り入隅の下端)には成形役物を張り付けその端部は液状シール材を用いて処理する。
(7)
防水層立上りの末端は、押え金物で固定し、シール材を用いて処理する。
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表1.3.5 エチレン酢酸ビニル樹脂系シート防水工法・密着仕様 (S-PC)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 プライマー塗り[0.3kg/m2 プライマー塗り[0.3kg/m2
工程-2 接着剤塗り
[ポリマーセメントペースト
3.0[kg/m2
接着剤塗り
[ポリマーセメントペースト
3.0[kg/m2
工程-3 エチレン酢酸ビニル樹脂系シート
厚さ1.0mm張付け
エチレン酢酸ビニル樹脂系シート
厚さ1.0mm張付け
 
保護・仕上げ ポリマーセメントモルタル ポリマーセメントモルタル
工程-1 ポリマーセメントモルタル塗り
[7.0kg/m2
ポリマーセメントモルタル塗り
[7.0kg/m2

[RC:現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材とする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。接合部には絶縁処理または増張りを施す。その方法は、特記による。
(2)
平場のプレキャスト鉄筋コンクリート部材の接合部には目地処理を施す。その方法は特記による。
(3)
使用するシートの種別は、均質シートとする。種類の指定は、特記による。
(4)
出隅角(立上り出隅の下端)および入隅角(立上り入隅の下端)には、シートの張付けに先立ち、成形役物または増張り用シートを張り付ける。
(5)
ポリマーセメントペーストは、エチレン酢酸ビニル樹脂系エマルションと水、セメントを使用直前に調合する。調合は、防水材製造所の指定する比率とする。
(6)
防水層立上りの末端は、押え金物を使用せず、ポリマーセメントペーストで処理する。

 

合成高分子系シート固定防水工事


a.防水層の種別

防水層の種別は、表1.4.1~表1.4.4に示すとおりとする。なお、表中の[ ]内の数値は使用量の標準を示す。

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表1.4.1 加硫ゴム系シート防水工法・機械的固定仕様(S-RM)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 加硫ゴム系シート
厚さ1.5mmの固定金具による固定
プライマー塗り
[0.2kg/m2

工程-2

接着剤塗り
下地面・シート面合わせて
[0.4kg/m2

工程-3

加硫ゴム系シート
厚さ1.5mm張付け
 
保護層・仕上げ層 仕上塗料 仕上塗料
工程-1 仕上塗料塗り 仕上塗料塗り

[ RC:現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材とする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。目地部の処理および増張りは特記による。
(2)
使用するシートの種別は、複合シートとし、その厚さは、特記のない場合、1.5mmとする。
(3)
出隅角は、シートの張付け前に非加硫ゴム系シートを張り付ける。
(4)
立上りおよび立下りを機械的固定工法とする場合は、特記による。
(5)
防水層の立上りおよび立下りの末端部は、押え金物で固定し、不定形シール材を用いて処理する。
(6)
仕上塗料の材質、色および塗布量は、特記による。
(7)
表面に着色層を設けた加硫ゴム系シートを使用する場合は、特記による。その場合の保護・仕上げはなしとする。
(8)
ALCパネル下地への適用は、特記による。
(9)
シートの固定方法は、防水材製造所の指定による。その場合の固定金具の個数は、設計風圧力に基づいて決定する。
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表1.4.2 加硫ゴム系シート防水工法・断熱機械的固定仕様(S-RMT)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)

工程-1

断熱材の敷き並べ プライマー塗り
[0.2kg/m2

工程-2

加硫ゴム系シート
厚さ1.5mmの固定金具による固定
接着剤塗り
下地面・シート面合わせて
[0.4kg/m2

工程-3

加硫ゴム系シート
厚さ1.5mm張付け
 
保護層・仕上げ層 仕上塗料 仕上塗料
工程-1 仕上塗料塗り 仕上塗料塗り

[ RC:現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材とする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。 目地部の処理および増張りは、特記による。
(2)
使用するシートの種別は、特記がなければ複合シートとし、その原さは1.5mmとする。
(3)
出入隅角は、立上りシートの張付けに先立ち、非加硫ゴム系シートで張り付ける。
(4)
立上りおよび立下りを機械的固定工法とする場合は、特記による。
(5)
断熱材の固定方法は、防水材製造所の指定による。
(6)
防水層の立上りおよび立下りの末端は、押え金物で固定し不定形シール材を用いて処理する。
(7)
仕上塗料の材質色および塗布量は、特記による。
(8)
表面に着色層を設けた加硫ゴム系シートを使用する場合は、特記による。その場合の保護層・仕上げ層はなしとする。
(9)
ALCパネル下地への適用は、特記による。
(10)
断熱材の材質は、ポリスチレンフォームまたは硬質ポリウレタンフォームとし、厚さは特記による。
(11)
「建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令における算出方法等に係る事項」(平成28年国士交通省告示265号、最終改正令和元年11月15日国士交通省告示第783号)の別表10の地域1, 地域2, 地域3および地域4においては、工程ー1「断熱材の敷き並べ」に先立ち、防湿用フィルムを敷き並べる。
(12)
シートの固定方法は、防水材製造所の指定による。その場合の固定金具の個数は、設計風圧力に基づいて決定する。
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表1.4.3 塩化ビニル樹脂系シート防水工法・機械的固定仕様(S-PM)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 塩化ビニル樹脂系シート
厚さ1.5mmの固定金具による固定
塩化ビニル樹脂系シート
厚さ1.5mmの固定金具による固定
   
保護層・仕上げ層 な し な し
工程-1

[RC:現場打ち鉄筋コンクリート、PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材とする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。 目地部の処理および増張りは特記による。
(2)
使用するシートの厚さは、特記のない場合、1.5mmとする。
(3)
出入隅角は、シート施工後、成形役物を張り付け、その端部は、液状シール材を用いて処理する。
(4)
立上りおよび立下りを接着工法とする場合は、特記による。
(5)
防水層の立上りおよび立下りの末端は固定金具に固定し、不定形シール材を用いて処理する。
(6)
ALCパネル下地への適用は、特記による。
(7)
シートの固定方法は、防水材製造所の指定による。その場合の固定金具の個数は、設計風圧力に基づいて決定する。
表を横にスライド >
表1.4.4 塩化ビニル樹脂系シート防水工法・断熱機械的固定仕様(S-PMT)
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 断熱材の敷き並べ 塩化ビニル樹脂系シート
厚さ1.5mmの固定金具による固定
工程-2 可塑剤移行防止用シートの敷き並べ
工程-3 塩化ビニル樹脂系シート
厚さ1.5mmの固定金具による固定
 
保護層・仕上げ層 な し な し
工程-1

[RC :現場打ち鉄筋コンクリート、PCa :プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材とする場合は、スラプと一体となる横造形式のものとする、目地部の処理および増張りは、特記による。
(2)
使用するシートの厚さは、特記のない場合、1.5mmとする。
(3)
出入隅角は、シート施工後、成形役物を張り付け、その端部は、液状シール材を用いて処理する。
(4)
克上りおよび克下りを接着工法とする場合は、特記による。
(5)
断熱材、可塑剤移行防止用シートの敷き並べおよび固定方法は、防水材製造所の指定による、ただし、硬質ポリウレタンフォームまたは可塑剤移行防止用シート付きポリスチレンフォームの場合は、可塑剤移行防止用シートの敷き並べは行わない。
(6)
防水層の立上りおよび立下りの末端は、固定金具に固定し、不定形シール材を用いて処理する。
(7)
ALCパネル下地への適用は、特記による。
(8)
「建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令における算出方法等に係る事項」(平成28年国士交通省告示265号、最終改正 令和元年11月15日国士交通省告示第783号)の別表10の地域l,地域2,地域3および地域4においては、工程ー1「断熱材の敷き並べ」に先立ち、防湿用フィルムを敷き並べる。
(9)
シートの固定方法は、防水材製造所の指定による、その場合の固定金具の個数は、設計風圧力に基づいて決定する。

 

参考資料 面防水工事の標準仕様以外で防水設計上参考となる仕様


1.はじめに

 JASS 8の標準仕様として示したエ法は、建築防水の設計、施工に際して目標性能やそれを具体化する技術的手段に関する標準モデルである。一方で、建築物の種類の多様化、建築を取り巻く環境の変化という状況を踏まえると、防水層も広い立場から最適なものを選定しなければならないそのため、標準仕様として掲載していないが、設計者にとって役に立つと思われる防水仕様を参考となる仕様として紹介する。

 なお、参考となる仕様を利用する際には、材料や施工の細部は当該防水層および材料の製造所からのより詳細な情報を基に実務に活用していただきたい。

2.参考となる仕様

 参考となる仕様は、防水性能、適用部位、施工法、環境配慮および省力化に特徴的な仕禄を、本編と同じく防水層の施工形態・形成方法により面材張付け防水工事、面材固定防水工事、不定形材塗布・吹付け防水工事および面材・不定形材積層防水工事に区分して掲載した。

表を横にスライド >
(1)面材張付け防水工事
・合成高分子系シート防水工法・絶縁仕様
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 プライマー塗り
[0.2kg/m2
プライマー塗り
[0.2kg/m2
工程-2 接着剤塗り
[0.4kg/m2
接着剤塗り
[0.4kg/m2
工程-3 通気層付加硫ゴム系シートまたは
塩化ビニル樹脂系シートの張付け
通気層付加硫ゴム系シートまたは
塩化ビニル樹脂系シートの張付け
 
保護層・仕上げ層 仕上塗料 な し 仕上塗料 な し
工程-1 仕上塗料塗り 仕上塗料塗り

[RC :現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材またはALCパネルとする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。接合部には絶縁処理または増張りを施す。その方法は特記による。
(2)
使用する合成高分子系シートの種別は均質または複合シートとし、その厚さは、特記のない場合は、加硫ゴム系シートでは1.2mm、塩化ビニル樹脂系シートでは1.5mmとする。
(3)
塩化ビニル樹脂系シートの場合、プライマー塗りは行わない。
(4)
シートの張付けに先立ち、出隅角(立上りの出隅の下端)および入隅角(立上りの入隅の下端)には、加硫ゴム系シートの場合は非加硫ゴム系シートの増張りを行い、塩化ビニル樹脂系シートの場合はシートの張付け後に成形役物を張り付け、その端部は液状シール材を用いて処理する。
(5)
防水層の立上りおよび立下りの末端は、押え金物または固定金具で固定し、不定形シール材を用いて処理する。
(6)
脱気装置は特記による。
(7)
塗装仕上げの材質・色および塗布量の指定は、特記による。だたし、表面に着色層を設けた加硫ゴム系シートを使用する場合または塩化ビニル樹脂系シートを用いる場合は、塗装仕上げは省略できる。
表を横にスライド >
・エチレン酢酸ビニル樹脂系シート防水工法・密着保護仕様
部 位 平場(RC・PCa下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り(RC下地)
工程-1 プライマー塗り[0.3kg/m2] プライマー塗り[0.3kg/m2]
工程-2 ポリマーセメントベース塗り
[3.0kg/m2]
ポリマーセメントベース塗り
[3.0kg/m2]
工程-3 エチレン酢酸ビニル樹脂系シート張付け エチレン酢酸ビニル樹脂系シート張付け
 
保護層・仕上げ層 現場打ちコンクリート コンクリート平板類 モルタル 断熱工法 ポリマーセメントモルタル モルタル 乾式工法 仕上塗料
工程-1 ポリマーセメントモルタル塗り
[7.0kg/m2]
断熱材の接着剤による張付け ポリマーセメントモルタル塗り モルタル塗り 乾式工法は特記による 仕上塗料塗り
工程-2 絶縁用シートの敷込み コンクリート平板類の敷設は特記による 目地材の設置 絶縁用シートの敷込み
工程-3 コーナークッション材(成形緩衝材)の設置 モリタル塗り コーナークッション材(成形緩衝材)の設置
工程-4 目地材の設置 目地材の設置
工程-5 溶接金網の設置 溶接金網の設置
工程-6 コンクリート打込み コンクリート打込み

[RC :現場打ち鉄筋コンクリート、 PCa:プレキャスト鉄筋コンクリート部材]

[注](1)
立上りの下地をプレキャスト鉄筋コンクリート部材とする場合は、スラブと一体となる構造形式のものとする。接合部には絶縁処理または増張りを施す。その方法は特記による。
(2)
使用するシートの種別は均質シートとし、厚さについて特記のない場合は、1.0mmとする。
(3)
出隅角(立上りの出隅の下端)および入隅角(立上りの入隅の下端)には、シートの張付けに先立ち、成形役物または増張りシートを張り付ける。
(4)
防水層の立上りの末端は、押え金物を使用せず、ポリマーセメントペーストで処理する。
(5)
現場打ちコンクリートおよびモルタルの厚さは、特記による。
(6)
ポリマーセメントペーストは、エチレン酢酸ビニル樹脂系エマルション、水、セメントを使用直前に調合する。調合は、防水材製造所の指定する比率とする。
(7)
断熱材張付け用接着剤は、防水材製造所の指定するものとする。
(8)
保護層のモルタルおよびポリマーセメントモルタルの厚さは、特記による。
表を横にスライド >
(2)面材固定防水工事
・合成高分子系シート防水工法・金属下地断熱機械的固定仕様
部 位 平場(金属下地)
(勾配1/50~1/20)
立上り 
(耐火野地板または金属被覆断熱板)
工程-1 断熱材の敷きならべ 塩化ビニル樹脂系シートまたは
熱可塑性エラストマー系シートの
固定金具による固定
工程-2 熱可塑性エラストマー系シートの
固定金具による固定
   
保護層・仕上げ層 な し な し
工程-1
[注](1)
適用する金属下地は、屋根30分耐火構造大臣認定品とし、その厚さは、1.0mm以上のデッキ鋼製床板およびフラットデッキ板とする。
(2)
使用する合成尚分子系シートの種別は均質または複合シートとし、その厚さは特記のない場合は、塩化ビニル樹脂系シートは1. 5mm,熱可塑性エラストマー系シートは1.2mmとする。
(3)
立上りおよび立下りを接着工法とする場合は、特記による。立上りを接着仕様とする場合は、プライマー塗布量(0. 3kg/m2)および接着剤塗布量(0.4kg/m2)とする。ただし、塩化ビニル樹脂系シートの場合、プライマー塗りは行わないなお、立上りを断熱仕様とする場合は、特記とする。
(4)
出隅角・入隅角はシートの張付け後に成形役物を張り付け、その端部は、液状シール材を用いて処理する。
(5)
断熱工法の場合、シートの固定に先立ち断熱材を固定する。
(i)
塩化ビニル樹脂系シートの場合、断熱材の表面に可塑剤移行防止暦がない場合は、断熱材の上に可塑剤移行防止用シートを敷き並べる。
(ii)
断熱材の材質は、ボリスチレンフォーム、フェノールフォームまたは硬質ウレタンフォームとし、その厚さは、特記による。
(iii)
断熱材の敷き並べおよび固定方法は、特記による。
(6)
防水屈の立上りおよび克下りの末端は、押え金物または固定金具で固定し、不定形シール材を用いて処理する。
(7)
脱気装問の設置および種類は、特記による。